2015年度短期派遣奨学生〜平本恵理

研究タイトル:
「東南アジアが持つ、日本に対する意識を調査する」

氏名:平本 恵理
奨学年度:2015年度奨学生
奨学区分:短期派遣枠
滞在期間:2015.8.5 – 9.28
滞在先:大韓民国、中華人民共和国、香港、ベトナム、タイ、マレーシア

クチトンネルで知り合ったタイ人旅行者(ベトナム)

活動内容:

東南アジアには、第二次世界大戦後に建築された戦争記念館、抗日博物館が数多く存在します。私はそれらの施設を訪問し、東南アジアの国から見て、日本はどう思われているのかを調査しました。2ヶ月間で、韓国、中国、香港、ベトナム、タイ、マレーシアの計6ヶ国を巡り、戦争遺跡、博物館、記念館を19ヶ所を見て回りました。

気付いたこと、見つかった課題:

今年は戦後70周年という節目ということもあり、どこの国も様々なイベントや展覧会が行われていました。韓国と中国は特に反日感情が強いように感じます。なぜなら戦争施設が多く、テレビでは毎日抗日番組が放映されているためです。
戦争を通して見ると、日本は他の国から嫌われているように思えます。その一方で、どこの国の人も、私に対して優しく接してくれました。国の意向と、国民の意識に大きな違いがあるようです。反日、親日という大きなくくりに惑わされず、人と人が向き合う事が本当の友好に近づくということに気づきました。

渡航を経ての今後の制作活動:

世の中の情報には、全て他人の手が入っています。インターネットやテレビだけでなく、美術館や博物館でも、得られる情報は編集されたものです。そんな現代では、自分が体験した物事とは、自分にとって何よりも信用できる情報だと思います。この旅行を通して、私は今まで他の国に対する偏見や先入観をどれだけ持っていたかに気づかされました。国や人に興味と尊敬を持ち、街の一角にまで自分の目線を行き渡らせる繊細な視野を持つことを心掛けて、これからの制作に臨みます。

本奨学プログラムを利用してみて:

奨学生に選ばれたことで、自分のプランに責任感を持って取り組みました。そのため、目標がぶれることなく、様々な国を比較しながら旅行することができました。これから海外で活動する大きな第一歩になったと思います。このたびのご支援、本当にありがとうございました。

 

渡航スケジュール:
・8月5日~11日 韓国滞在/戦争記念館、西大門刑務所、独立記念館 訪問
・8月11日~17日 中国 大連市とハルビン市滞在/東鶏冠山日俄戦争遺址、203高地、旅順水師営、東北烈士記念館、侵華日軍第七三一部隊遺址 訪問
・8月18日~23日 中国 北京滞在/中国人民革命軍事博物館、中国人民抗日戦争紀念館他、戦争70周年展覧会 訪問
・8月23日~26日 香港滞在
・8月26日~9月7日 ベトナム滞在/ベトナム軍事歴史博物館、ホアロー収容所、戦争証跡博物館、クチトンネル訪問
・9月7日~21日 タイ滞在/JEATH戦争博物館、泰緬鉄道、戦没者慰霊塔訪問
・9月21日~28日 マレーシア訪問/ペナン戦争博物館訪問
・9月28日 帰国
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