2014年度短期派遣奨学生〜矢野佑貴

研究タイトル: 「ルネッサンス道程を辿る旅」

氏名:矢野佑貴
奨学年度:2014年度奨学生
奨学区分:短期派遣枠
滞在期間:2014.7.28 – 9.28
滞在先:イギリス、ベルギー、ドイツ、オーストリア、イタリア、フランス、オランダ、スイス、バチカン市国

ベルギー ブリュージュ〜ヤン・ファン・エイク像にて

活動内容:

今回の渡航では、私の憧れの北方ルネッサンスの作家がイタリアに渡り、何を見て何を得て、それをどのように自らの作品としていったかを、自らの足で、北はイギリスから、イタリアに向けて南下する道を辿り、膨大な量の作品を見る中で考えていきました。また、その国々の美術館、現代美術館、自然史博物館、博物館、植物園をまわることで様々な国の文化の違いを考察しました。

気付いたこと、見つかった課題:

レオナルド・ダ・ヴィンチの故郷のヴィンチ村から見える景色はまさにダ・ヴィンチの絵画の背景の見え方で、フェルディナンド・ホドラーの描くレマン湖は、湖の色そのものであり、ベルギーのブリュージュの雨後の芝生の深い緑はまさにハンス・メムリンクや北方の作家の用いる緑でした。
空気遠近法とかスフマートと言われるけれど、みんな自分の産まれた土地を、見えたまま感じたままに描いた一地方に根ざした画家だと感じました。ヨーロッパを北から南に移動して行くと、美術作品に限らず、人種、人柄、建築、植物と大きく変化しており、全ては太陽から地球に光の当たる角度や時間によって文化は変化していくのだと実感しました。

渡航を経ての今後の制作活動:

今回の自分の研究活動を振り返ると、人造物(人間のつくった美術作品)、自然物(自然の品)、驚異物(驚きをひきおこすもの)を集めたヨーロッパ人文主義の時代のヴンダーカンマー、驚異の陳列室を尋ねる旅だったと思います。そのような膨大な量のものを見てきて最終的に興味を抱いたのは、旧石器時代につくられたヴィレンドルフのヴィーナスや、イタリアに残るギリシャの植民都市の影響が見られるものでした。それらは現在の社会のなかでつくられるものとは異なるおおらかさや奔放さにあふれていました。
今後はそのような何故つくられたのかが未だによくわからないようなものを研究テーマに制作していきたいと思います。また今回の二ヶ月の渡欧で自分もここを拠点に行動できそうだという謎の自信もわいてきました。現代の物流や情報の早さにのって自分の活動領域も大きく広げて制作していきたいです。

本奨学プログラムを利用してみて:

今回の奨学制度のおかげで、自分が見てみたいと思っていた作品、むしろそれ以上に美術史の本を開いてもほぼ本物をみたと言えるくらいに見て来ることが出来ました。油画のプログラムなので様々な教授と話す機会もあり、より研究活動を充実したものにすることができました。

 

渡航スケジュール:
・7月28日 日本発
・7月29日〜8月4日 イギリス 滞在
・8月5日 フランス滞在
・8月6日〜11日 ベルギー滞在
・8月11日〜15日 オランダ滞在
・8月15日〜25日 ドイツ滞在
・8月26日〜30日 スイス滞在
・8月30日〜31日 ドイツ滞在
・9月1日〜2日 オーストリア滞在
・9月3日〜27日 イタリア滞在
・9月28日 日本帰国
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