2015年度短期派遣奨学生〜高畠依子

研究タイトル:
「アニ・アルバースとアグネス・マーティンの作家研究と自身の創作研究」

氏名:高畠依子
奨学年度:2015年度奨学生
奨学区分:短期派遣枠
滞在期間:2015.6.4 – 9.9
滞在先:アメリカ合衆国

アトリエでの制作風景

活動内容:

私は、約2ヶ月の間に、アニ・アルバースのテキスタイルの作品と絵画との関連についての研究、アグネス・マーティンの作品研究、自身の絵画制作を見つめ直した。
アルバース財団にて、彼女が残した作品、テキスタイルサンプル、織機、文章、コレクションなどを手がかりに織物を通して絵画の研究を行った。
レジデンスのアトリエでは、自身の扱う素材の新たな展開の実験を行った。その後、ニューメキシコ州のアグネス・マーティンの制作した地にて、ハーウッド美術館で作品を鑑賞し、彼女のアトリエを訪れ作品研究を行った。

気付いたこと、見つかった課題:

アニ・アルバースとアグネス・マーティンの作品は実物に対峙しなければ、質感や筆致、手の痕跡は見る事が出来なかった。また、そこから感じる自身の感情の変化にも気づく事は出来なかった。
実際に、彼女達が制作を行った土地に行ったことで、作品の背景を含めて、彼女達の芸術観を知る事が出来た。生活とアートが密接であったことから、自身の制作を行っていく未来を考えるきっかけとなった。

渡航を経ての今後の制作活動:

研究した両者の作品の芸術に対する考え方を自身の絵画制作に置き換える事で、重要な要素であったキャンバスと絵具の存在を見直す事が出来た。今後は、得られた多くの経験や気づきを、絵画制作に置いて実験・探究を引き続き行っていく。

本奨学プログラムを利用してみて:

石橋財団奨学プログラムは、交換留学とは異なり、自分で目的を設定し渡航プランを考える事が出来る特別な勉強のできる機会であったと思います。その中で、資金の援助は学生にとって大変助けになります。
絵画制作の勉強の内容は、学生によって異なります。その為、他の学生がどのような土地でどのような研究を行ってきたかを報告する報告会は、興味深かったです。

 

渡航スケジュール:
・6月4日 東京成田空港より渡航。アメリカ・ニューヨーク 着。
・8月28日まで コネチカット州にある、ジョセフ・アニ・アルバース財団のアーティスト・イン・レジデンスにて滞在しながら、作家研究と制作を行う。
・8月28日-8月31日 ニューヨーク滞在。美術館巡りを行う。
・8月31-9月9日 ニューメキシコ州・サンタフェ、タオス、アービキューを移動しながらアグネス・マーティンの作品研究を行う。
・9月9日 アルバカーキ空港より渡航。
・9月10日 に東京羽田空港 着。
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