2022年度短期派遣奨学生〜國分莉佐子

研究タイトル:
「風土と色彩が絵画に及ぼす影響」

氏名:國分莉佐子
奨学年度:2022年度奨学生
奨学区分:短期派遣枠
滞在期間:2022.8.23 – 9.08
滞在先:ドイツ、イタリア

活動内容:

色の見え方の差は空気中に含まれてる湿度によって光が分散化するために起こる。
ヨーロッパと日本では夏と冬との湿度が逆ということもあり見え方は顕著であると考えた。
美術館や各地を訪問し日本との風景の見え方や色使いの差を実感し実際に絵画に起こり得たモチーフや色の差、絵画自体の状態をリサーチした。
また、画材屋にも訪問し見慣れない素材(Gomma Lacca)を見つけることができた。

気付いたこと、見つかった課題:

紫外線が思ったよりも強く、ちゃんとしたサングラスを持っていけばよかったと思った。
円安のせいもあったと思うが物価が高く食費をいかに安く済ませるかで毎回ハラハラしていた。よく現地のスーパーマーケットを探し€2のルッコラサラダ(イタリアは葉物野菜といえばルッコラらしい)をよく買った。元々苦くてあまり好きではなかったが毎日食べると食べれる様になった。
食べ物はピザやパニーニが多く野菜を食べていてもビタミン不足を感じた。日本から錠剤ビタミン剤を少量持っていったが足りず、現地でビタミン剤を購入。しかし水に溶かす炭酸タブレット式で口に合わず辛かった。いつもの薬は多めに持っていったほうがよい。

渡航を経ての今後の制作活動:

今回初めてヨーロッパの気候や文化を体感し、文章や写真では気づくことができないことを沢山体験させていただきました。
9月頃のドイツは夜20時になっても明るいこと、ヨーロッパはからっとしているので夏なのにハンドクリームが必要なこと、サングラスなしの外出は厳しいこと、日本では見ることができない木の形雲の形が頻繁に存在すること、ベネチアには高潮の跡があると思っていたのに割と探してもないこと…想像より上手くリサーチは進まないこと….
一ヶ月にも満たない短い旅でしたが海外渡航経験の少ない私にはとても長く感じました。自分自身成長した部分もあり人からは小さいハードルと思われるかもしれませんが、挑戦してよかったと思います。
報告をまとめる際ヨーロッパの街並みを注視することで、おのずと見えてくる東京の風景がありました。ここから新たな制作をスタートさせたいです。繰り返しになりますが、貴重な機会を頂きまして本当にありがとうございました。

本奨学プログラムを利用してみて:

今年はいろんな事があり仕方なかったかもしれないので書くのも憚られるのですが採択通知を早めにだしていただけると助かりました。システム上難しいかもしれませんが先にお金をいただけたほうが金銭的にもギリギリにならずいらぬ心配もしなくていいのかもしれません。

 

渡航スケジュール:
8/23(火)
18:15 成田国際空港発
22:20 香港国際空港着8/24(水)
00:35 香港国際空港発
7:55 フランクフルト国際空港着
シュテーデル美術館8/25(木)
電車でフランクフルトからカッセルへ移動14時過ぎにカッセル着8/26(金)
ドクメンタ鑑賞8/27(土)
午前中ベルクパーク・ヴィルヘルムスヘーエ
14時頃〜ドクメンタ鑑賞

8/28(日)
午前の電車でフランクフルトに戻る
16:10 フランクフルト国際空港発
17:30 マルコポーロ空港着

8/29(月)

サン・マルコ広場
サンタ・マリア・グロリオーサ聖堂(ティツィアーノ)
サン・ロッコ大同信会(ティントレット)

8/30(火)
ドゥカーレ宮殿(アンセルム・キーファー個展含む)
ベネチア・ビエンナーレ鑑賞

8/31(水)
ベネチア・ビエンナーレ鑑賞

9/1(木)
アカデミア美術館
電車でフィレンツェへ移動
ヴェッキオ橋

9/2(金)
ウフィツィ美術館
セントラル・マーケット

9/3(土)
サン・マルコ修道院、美術館(フラ・アンジェリコ)
アカデミア美術館

9/4(日)
電車でローマへ移動
ポポロ広場

9/5(月)〜9/6(火)
サン・ピエトロ大聖堂
バチカン美術館
システィーナ礼拝堂

9/7(水)
サンタンジェロ城
16:35 レオナルドダビンチ/フィウミチーノ空港発
22:55 ドーハ空港着

9/8(木)
01:55 ドーハ空港発
18:35 成田国際空港着

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